“コカ・コーラ“ 鈴鹿8時間耐久ロードレース第40回記念大会

The 40th "Coca-Cola" Suzuka 8 Hours Endurance Race
2016-2017 FIM Endurance World Championship Final Round

Team:Mistresa with ATJ Racing

Rider:中津原 尚宏 / 関口 太郎 / 名越 哲平

三重県 鈴鹿サーキット(1 周=5.821km)
観客動員数(4 日間合計):128,000 人
予選:19 番手(タイム:2 分10 秒508)
決勝:16 位
天候:7 月27 日(木)曇り 路面:ドライ
   7 月28 日(金)晴れ 路面:ドライ
   7 月29 日(土)晴れ 路面:ドライ
   7 月30 日(日)曇り 路面:ドライ

 

オートテクニックジャパンと昭和電機株式会社が昨年に引き続きコラボレーションし鈴鹿8 時間耐久ロードレースに参戦。2017 年のチーム名は、Mistresa with ATJ Racingとなり、ライダーは、ATJ のエース、中津原尚宏、昨年に引き続き関口太郎、そしてMistresa RT HARC-PRO. より全日本ST600 クラスを戦っている名越哲平が加わった。

当初は、中津原と関口の2 人で戦う構想もあったが、4 月に中津原がテストで転倒し左手を骨折。鈴鹿2&4 レースは、関口が一人で200km を走り17インチでの感触を確認。中津原も6 月の全日本第4 戦ツインリンクもてぎで復帰したものの、7 月頭に行われた鈴鹿8 耐事前テストでも左ヒジに思うように力を入れられない状態だった。そこに19 歳の名越が加わった。名越は、1000cc に乗るのは、この8 耐テストが初めて。その走りを見て判断することになっていたが、一度も転倒なく着実にタイムを縮めて来ていたため2 度目のテストで正式に起用されることになっていた。また、パッケージは、昨年と同じHonda CBR1000RR にブリヂストンの16.5 インチで行くことを決め、セットを進めていた。
レースウイークに入ると、今ひとつスッキリしない天気が続くが、湿度は高く、ライダーの体力を奪う。初日のフリープラクティスでは、マシンをコンディションに合わせアジャストしながら2 分12 秒034 で24 番手。
公式予選は、今年から3 人のライダーの平均タイムとなった。
Mistresa with ATJ Racing は、ライダーブルーの中津原が2 分10秒530、ライダーイエローの関口が2 分10 秒396、ライダーレッドの名越が2 分10 秒599 と、3 人とも2 分10 秒台に入れ、平均タイムは2 分10 秒508 で19 番手につけた。

 


決勝日の朝は、どんよりとした雲がサーキットを覆い、朝のウォームアップ走行が終わるころに雨が降り出すが、すぐに止み、ほぼドライコンディションの中、レースは11 時30 分にスタートした。
スタートライダーは、今年も中津原が務めたが、やや出遅れオープニングラップは、26 番手で戻って来る。その後、23 番手までポジションを上げるが、西コースから雨が降ってくる。東コースでも雨は降っていたが、ほぼドライ。西コースでは、かなり強く雨が降るという不安定なコンディション。この微妙な状況に12 周目のスプーンカーブで中津原は足もとをすくわれてしまい転倒。しかし、マシンにダメージは、少なく、すぐに再スタート。ポジションは、37番手に下がってしまうが、そのまま走行を続けポジションを回復。15 番手で名越にたすきを渡す。ピットインのタイミングもあり、再び30 番台に落ちていたが、そこから追い上げ19 番手までポジションを上げて関口に交代する。その後も順調に走行を続け、残り1 時間を切ったところで関口が最後の走行に出て行く。あとはチェッカーフラッグを受けるだけだと思っていたが、関口のペースが上がらない。順位は16 番手をキープしていたが、リアタイヤが思うようにグリップしないでいた。関口は“おかしい?” と感じながらも、残り時間を考えればペースを落としてでもピットインせずにゴールした方がいいと思っていた。その後、セーフティーカーが入り解除になると、いよいよ普通に走れなくなってしまう。関口は、ピットに合図し、残り15 分でピットイン。タイヤを交換すると、すぐにピットアウト。ポジションは下げることなくチェッカーフラッグを16 位で受け、来年のシード権を獲得したのだった。


■中津原 尚宏コメント
「今年も無事に16 位でゴールできたことは、すごくよかったと思います。関口選手の冷静な判断がなければ転倒していてもおかしくない状況でしたから。あらためて関口選手のすごさを感じました。名越選手も初めての1000cc とは思えないほど器用に乗ってくれましたし、燃費が最高によかったですね。チームの皆さんも頑張ってくれましたし、応援してくださった皆さんにも感謝したいです。ありがとうございました」


■関口 太郎コメント
「転倒やトラブルもありましたが、中津原選手、名越選手と力を合わせてチェッカーフラッグを受けることができました。順位こそ昨年より下がってしまいましたが、内容は、とても充実していました。最後のトラブルは、危険な状態になったためピットインすることを決めましたが、順位も落とすことなく来年のシード権も取ることができたので、よかったです。ATJ さん、昭和電機さんを始め、多くの皆さんの応援のおかげです。ありがとうございました」

 

■名越 哲平コメント
「初めての鈴鹿8 耐、初めての1000cc と初めて尽くしでしたが、ATJ さん、昭和電機さんを始め、多くの皆さんのおかげで貴重な経験ができました。最初は、1000cc のパワーに圧倒されましたが、徐々に慣れて行くことができ、また来年も出たいと思えるようになりました。この大舞台で走れたことを生かして、シーズン後半戦も頑張って行こうと思っています。本当にありがとうございました」