SUPER GT 2016 Rd.5 富士

SUPER GT500クラス

#15 Drago Modulo Honda Racing

SUPER GT 2016 Rd.5 富士レポート

 

86()予選日■ 入場者数:18,400

8:50~公式練習 

天気:晴れ 気温:28℃ 路温:33

前回のRd.4菅生から2週間が経ち、富士へと場所を変えての戦いです。富士山こそ雲で隠れて見えませんが、朝のオープンピットの時間から真夏の太陽が降り注ぐ暑い1日が始まりました。

公式練習は武藤選手からスタートし、車のバランス確認を中心に行っていきました。

その後Oliver選手にも交代し、エンジンの調子を確認するなど予選へ向けて準備していきました。その後のサファリ走行では、ドライバー交代・タイヤ交換・給油作業を行うピットワークを何度か行い、メカニックとの連携も確認しました。

 

14:51予選Q1

天気:晴れ 気温:33℃ 路温48

Q1のドライバーはOliver選手です。良いタイムを狙うため走行時間をしぼり、Q1開始時刻から7分ほど経過したのちコースインしました。これは後から聞いた話ですが、今シーズン初めてQ1ドライバーを任されたOliver選手は、水も喉を通らないほど緊張していたそうです。そんな緊張状態のなか4位という成績を打ち出し、Q2進出の権利を獲得することができました。

15:30予選Q2

Q2のドライバーは武藤選手です。走行時間残り7分頃にコースインしました。Q1の中から選ばれたTop 8台の内訳はHONDA3台・NISSAN4台・TOYOTA1台でした。武藤選手もOliver選手に負けじと早いタイムを叩き出しましたが、他メーカーの勢いも強くQ2結果は5位となりました。決勝は5番グリッドからのスタートです。

 

 

 

87()決勝日■ 入場者数:33,500

9:30~フリー走行

天気:晴れ 気温:28℃ 路温:36

決勝日の今日も快晴に恵まれ、午前のフリー走行の時点で既に気温は28℃でした。午後にはさらに温度が上昇することが見込まれるために、そこに合わせたタイヤや車のバランスを確認していきました。ピットワーク練習も、前日に不具合があったところの確認を行うなどして、不安要素を確実に潰していきました。

14:35~決勝

天気:晴れ 気温:33℃ 路温:54

決勝前に行われるグリッドウォークには、30℃を超える暑さのなかたくさんのお客様が、戦いを直前に控えて並ぶ車両の周りに集まっていました。期待を込めた応援の言葉をかけてくださるお客様もいらっしゃいました。予選での車の調子も良く、チームの雰囲気もいつも以上に士気が高まっているように感じました。

そんななか第1ドライバーの武藤選手から決勝戦が幕を開けました。予選の結果をもって私たちのチームは5番手からのスタートです。前には同じHONDA17号車 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが、2つ後ろには100号車 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが控えており同メーカーライバルには負けられないといった状態でした。しかし、スピードがあまり出し切れておらず、100号車に抜かれてしまい6番手となってしまった8周目、我々15号車に悲劇が起こりました。前方を走行していたGT300クラスの車両がインを譲ってくれたと思い、先を行こうとした武藤選手と接触。車体左側から白煙が上がってしまいました。無線で状況を聞いたピットのメンバーはタイヤのパンクを想定し、タイヤ交換の準備を急いで行います。そのまま自走でピットまで戻ってきた車両をピット前で確認すると、タイヤだけでなくその足回り部品まで損傷していた為、そのまま車両をピットに入れました。この時点でリタイヤは濃厚な状況でしたが、なんとか決勝中にコースに出せるまで復旧することになりました。メカニックは壊れた箇所を分解したり新品パーツをかき集めたりとピットとパーツトラックの間を駆け回っていました。このチームのレース史上最も過酷な状況といっても過言ではありませんでした。それでもメカニックの皆は誰一人諦めることなく、汗を拭うことも忘れるほど夢中に作業をしました。

今回行った作業は、通常行うと約2時間ほどかかる作業です。それを皆の懸命な努力によって約1時間で完了させ、決勝中にまた車をコースに送り出すことができました。

武藤選手に走行してもらい問題ないとの判断だったので2周のチェックランを終えて、我々の富士レースは終了となりました。

Drago Modulo Honda Racingが結成されて2年目ですが、接触で大きな損傷を受けて戻ってきた車を決勝中に走れる状態まで直せたところにメカニックの皆さんの大きな成長ぶりを感じました。また、今回このような形でレースが終わってしまったことに悔しくて涙するメンバーもいました。それは、メンテナンス工場でもピットワークの為の練習を行ったり、たくさんの準備を行っているからこその感情だと思います。

今回はチームの全員が悔しい思いをした1戦となりました。次戦826,27日に行われる鈴鹿サーキットでは1,000kmという長丁場の戦いとなります。日頃の努力を結果として残せるように準備して参りますので、今後とも応援よろしくお願い致します。

 

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