SUPER GT 2018 Rd.6 菅生レポート
SUPER GT 500クラス
#100 TEAM KUNIMITSU
SUPER GT 2018 Rd.6菅生レポート
今回は全8戦あるなかの6戦目となり、いよいよ終盤戦に入りました。タイ大会が7月に開催されたことで、昨年まで7月開催だった菅生は9月開催となりました。また、昨年までは公式テストも開催されていましたが、今年はレース本番のみとなるなどいくつか変更が出ています。現在TEAM KUNIMITSUはシリーズランキング3位。この変化にも柔軟に対応できれば、タイトル争いの土俵に立ち続けることが出来る重要な1戦となります。
■9月15日(土) 予選日■
公式練習:曇りのち雨 気温22℃ / 路温23℃
天気予報によって雨予報が異なるほど、天候が読めない予選日。午前中のフリー走行は曇りの状態でスタートしました。菅生はバトン選手にとって初めて戦うサーキット。そのため、バトン選手の走行時間を確保するようにしましたが、山本選手から交替する頃に雨が降りはじめ、バトン選手はウェットタイヤでの走行しかできませんでした。また、菅生は他と比べてピットが非常に狭いサーキットです。ドライバー交替などを行うピット作業も、状況によっては通常とは違う角度で車がピットインして作業しなくてはなりません。その状況も想定して、練習走行の時間を使いピット練習を入念に行いました。
予選Q1:曇り 気温23℃ / 路温25 ℃
次第に天候が回復し、予選Q1が始まる頃には路面も乾いてきました。Q1はバトン選手が担当します。練習走行ではほぼドライタイヤで走行していなかったバトン選手にとっては厳しい状況でした。さらにQ1残り2分半のところで他の車両がコースアウトし、赤旗ストップ。その時点でRAYBRIG NSX-GTは9位でした。残り時間が僅かなため、このままQ1終了かと思われましたが、再開するとの無線が入り、残り2分半で最後のアタックをしました。2分半ですと、タイムを出すには実質1回しかチャンスがありません。そのたった1回で好タイムを叩き出し、Q1を3位で通過することができました。
予選Q2:曇り 気温23℃ / 路温27 ℃
Q2を担当したのは山本選手です。緊張した面持ちで車両に乗り込みQ2スタートの合図を待ちます。残り時間8分を切ったところでコースイン。周回を重ねてタイムを縮めていきます。そして、1分10秒248を叩き出し、トップでQ2を通過することができました!RAYBRIG NSX-GTとしてのポールポジション獲得は、昨年の第3戦目以来です。これでタイトル争いに向けての準備が整いました。
■9月16日(日) 決勝日■
決勝スタート時:晴れ 気温26℃ / 路温37℃
昨日の天候とは打って変わって、晴天に恵まれた決勝日となりました。スタートドライバーは山本選手です。
昨日の予選の結果をもってトップからのスタートです。山本選手が確実に周回を重ねていきましたが、23周目に2番手をいくNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rにトップを譲ってしまいました。そのまま2位をキープした状態で34周を終えてピットイン。バトン選手へ交替します。トップを争う緊迫の状況でしたが、ATJメカニックは素早くピット作業をこなし車両をコースへと送り出しました。
その結果、トップを許してしまったNo.12カルソニックIMPUL GT-Rとの距離が縮まり、再びトップに立ちました。その後着実に周回を重ね、2位とのギャップを一時は16秒まで離すほど好ペースでレースを進めていました。しかし、69周目にGT300車両がクラッシュし、セーフティーカー(SC)が出ることとなってしまいました。SCラン中は隊列を組んでの走行となるため、これまで稼いでいたギャップが0に戻ってしまうという、RAYBRIG NSX-GTにとってとても不利な状況となってしまいました。76周目にレースが再開。81周のレースなので、残りはわずか6周。その6周をなんとか守り切って欲しい!とチームはピットで祈るようにモニターから見守ります。その後も2か所で黄旗の提示、ドクターカーがトップ争いの2台を塞ぐようにコースインなどの「魔物が棲むサーキット」と呼ばわれるに相応しいハプニングに見舞われましたが、バトン選手は冷静に対応し、無事にトップでチェッカーを受けることができました!!!
TEAM KUNIMITSUにとっては2015年 菅生大会以来の優勝、ポール・トゥ・ウィンとしては2006年のもてぎ大会以来です。我々ATJとしては、SUPER GTに参戦した2015年以来、初めての優勝を獲得することができました。ATJメカニックにとって、自分たちの実力に自信を持つことのできた1戦となりました。
次回は10月20日・21日に九州・オートポリスサーキットで第7戦が行われます。引き続き応援よろしくお願いいたします。