SUPER GT 2022 Rd.8 モビリティリゾートもてぎ レポート

SUPER GT 500クラス

#100 TEAM KUNIMITSU

 

SUPER GT 2022 Rd.8 モビリティリゾートもてぎ レポート

 

ついに今シーズンも最終戦を迎えることとなりました。前戦では表彰台を獲得し、最終戦にチャンピオンの可能性を残して終えることができました。最終戦の舞台は、ツインリンクもてぎから新たに名称が変更となった”モビリティリゾートもてぎ”。もてぎは抜きにくいコース特性があるので、予選でどれだけ前方の位置を獲得できるかがとても重要になってきます。TEAM KUNIMITSUのシリーズチャンピオン獲得の条件は厳しいですが、地元サーキットのもてぎで今シーズン最後のレースを最高の結果で終えられることができるよう、チーム一丸となって臨みました。

 

 

■11月5日(土) 予選日■

公式練習  天候:晴れ 気温14℃ / 路温19℃

秋晴れのなか迎えた予選日の朝。公式練習は山本選手からマシンに乗り込みました。もてぎでの走行は今年初めてとなりますが、昨年も同じ時期にもてぎでレースがあったため、そのデータも頼りにしながら持ち込みのセットアップの確認を進めていきました。後半は牧野選手もドライブし、もてぎはピット作業を行うスペースがとても狭いため、ダイブポジション(緊急ピットイン時)の位置確認も行いました。公式練習のベストタイムが1分36秒504で5番手の位置につけていることからも、順調に練習走行が進んだことがわかります。

 

 

予選Q1 天候:晴れ 気温17℃ / 路温28℃

今回Q1を担当したのは山本選手です。予選時間を2分過ぎたころにコースイン。各車同じタイミングでコースに入りアタックラップに向けて周回を重ねます。山本選手が4周目に出したタイムが1分35秒615でトップをマーク!!No.100 STANLEY NSX-GTはQ1をトップで通過しました!山本選手はマシンにとても手ごたえを感じており、チームとしてQ2への期待が高まっていきました。

 

 

予選Q2 天候:晴れ 気温17℃ / 路温22℃

300クラスの予選が赤旗で延長になったことで、500クラスのQ2開始時間が予定よりも13分遅れてしまいました。わずかな時間の変更ですが、日没へと近づいていくのでコースコンディションも変化してしまいます。その影響か、予選開始とともに走行をスタートするマシンもいるなか、牧野選手は2分経ってからコースイン。残りの予選時間を最大限使ってアタックラップに向けて走行します。先に他車がベストラップを刻み始め、暫定トップのマシンが1分35秒306を出しました。このタイムを上回れるか・・・ピットで見守るチームにも緊張感が漂います。そして牧野選手のタイムが更新され、モニターには1分35秒194の数字がトップに上がりました!!これでNo.100 STANLEY NSX-GTは予選1位のポールポジション獲得が決定!! チームとして今年初のポール獲得。そして、牧野選手自身にとってはSUPER GTで初のポール獲得となりました!

 

 

■11月6日(日) 決勝日■

決勝レース 天候:晴れ  気温℃ / 路温℃

前日の予選の結果をもって、先頭から決勝レースをスタートすることができます。決勝前のグリッドウォークでもTVの生中継インタビューを受けたり、多くの方から激励の言葉をいただいたりと周りからの期待が高まっていることも伝わってきました。一方でチームからは”いつも通り戦うだけ”というチャンピオン経験チームだからこその落ち着いた雰囲気を感じました。

決勝のスタートドライバーは牧野選手です。フォーメーションラップを2周した後に決勝がスタート。牧野選手は好調なスタートを決めて、序盤から後続との距離を離していきます。このまま順調にレースが進むかと思いきや、9周目に複数のマシンが絡むクラッシュが発生。最初はFCY(フルコースイエロー)運用だったのですが、すぐにSC(セーフティカー)に切り替わってしまいました。FCYであれば、全車が時速80km/h制限で走行できるのですが、SCになると先導車輛に続いての走行になるため、これまで後続との距離を離せていたNo.100 STANLEY NSX-GTにとってはとても不利な状況になってしまいました。コース上ではクラッシュしたマシンやパーツの回収に時間がかかり、21周目にやっとリスタートとなりました。この周はすでにルーティンのピット作業が可能になるタイミングで、ピット作業を行うチームが出始めました。TEAM KUNIMITSUも24周目にピット作業を実施。ATJメカニックが素早くピット作業を終え、交代した山本選手をコースへ送り出します。全車がピット作業を終えると、再びNo.100 STANLEY NSX-GTはトップを走行します。このまま全開走行で逃げ切りたいところでしたが、ピット作業で給油した燃料が想定よりも少ないことがデータで判明。チームから無線で山本選手に情報を伝えます。すると山本選手からは「大丈夫、僕が(燃料を)稼いでくるから心配しないで」と心強い言葉が返ってきました。その言葉通り、山本選手は燃費走行とタイヤマネジメントを駆使しながらトップを走行し続け、1度も先行を許すことなくトップでチェッカー! 優勝することができました!!

 

 

シリーズランキングについては、年間の累計獲得ポイントがあと少し届かずTEAM KUNMITSUは3位で終えることとなりました。チャンピオン獲得とはなりませんでしたが、最終戦をポールトゥウィンで締めくくることができ、空から見守る高橋国光さんへも良い報告をすることができました。

ATJがチームクニミツのメンテナンスを担当することになって6年。毎年チャンピオン争いに絡む戦いをできるのも、監督や選手が経験の浅かった私たちを信じて一緒に戦い続けてきてくださった結果です。来年こそチャンピオンを獲得できるように、すでに来年に向けて準備を進めていきます。来年もTEAM KUNIMITSUと、そこで活躍するATJメンバーの応援をよろしくお願いいたします。 今シーズンも沢山の応援をありがとうございました!