SUPER GT x DTM 特別交流戦レポート

SUPER GT  500クラス

#1 TEAM KUNIMITSU

 

SUPER GT x DTM 特別交流戦レポート

11月2日、3日にツインリンクもてぎにて行われた最終戦をもって、SUPER GT2019シリーズは幕を閉じましたが、今年はエキシビションレースとして、DTM(ドイツツーリングカー選手権)車両とGT500車両の特別交流戦が富士スピードウェイにて開催されました。
レースフォーマットは、通常のSUPER GTとは異なりDTM仕様のスプリントレースで、ドライバー交代がありません。タイヤもハンコックタイヤのワンメイクで、ピットワークでは給油作業はなくタイヤ交換作業のみとなっています。通常とは多くのルールが異なるレースですが、TEAM KUNIMITSUは10月にドイツで行われた交流戦にHONDAの代表として参戦した実績があります。ドイツではSUPER GT勢は下位に沈んでしまいましたが、その経験・データを活かして、ホームの地でより良い成績を収めたいという気持ちで臨みました。

 

■11月23日(土) Race1■

QF1:9:25~9:45 気温13℃ / 路温12℃

DTM勢のコース習熟、SUPER GT勢のタイヤ習熟を目的とした練習走行が木曜日から行われ、各車セッティングを調整しながら走り込みを行いました。今回、TEAM KUNIMITSUのドライバーは、RACE1とRACE2どちらも山本選手が担当するということで、練習走行の2日間も全て山本選手が走行しました。練習走行では天候が悪いことも起因してか、思うようにタイムが伸びず苦しい結果となりました。 そして迎えたRACE1当日。
いつものスケジュールとは異なり、RACE1の日に練習走行はなく、午前中に予選、午後に決勝(RACE1)が行われる流れとなっています。予選は20分間。予選開始時刻とともにNo.1 RAYBRIG NSX-GTはコースイン。タイヤをマネジメントしながらアタックをしていきます。昨日までのタイムを大きく上回り、1分42秒215を記録し3番手で予選を終えました。

 

RACE1:14:26~ 55分間+1Lap 気温15℃ / 路温14 ℃

今回の決勝は周回数ではなく、時間で区切られるDTM方式のレースとなります。通常のウォームアップ走行に代わる8分間のレコノサンスラップののち、55分間+1LAPのレースが開始されました。
予選の結果をもって3番グリッドからのスタートです。スタート方式も、通常のローリングスタートとは異なり、インディスタートという2列の隊列を組み、グリーンシグナルまで低速走行をする方式が採用されています。グリーンシグナルに変わった途端、1コーナーに向かって各車がコース幅いっぱいに広がりトップ争いを行います。No.1 RAYBRIG NSX-GTは接触もなくポジションをキープ。その後も安定した周回を続け、17周目にピットイン。給油なしで前後のタイヤ交換のみを行い再びコースへ送り出します。その後30周目にコース上に止まった車両回収のためセーフティカー(SC)が導入され、前方車両との差をなくすことができましたが、リスタート後もポジションアップまでは叶わず、3番手でRACE1を終えました。

 

■11月24日(日) RACE2■

QF2:9:00~9:20 気温18℃ / 路温17 ℃

昨日までに比べると気温が少し高いものの、天候は変わらず雨で迎えたRACE2。本日も午前に予選、午後に決勝というスケジュールで進んでいきます。9:00から行われた予選では、予選開始とともにコースイン。序盤から好タイムをマークし、No.1RAYBRIG NSX-GTは暫定トップに浮上します。予選中盤で、タイヤを交換し再びアタックを開始しますが、タイヤが発動する前に予選時間が終了。4番手で予選を終えました。

 

RACE2:14:26~ 55分間+1Lap 気温21℃ / 路温21 ℃

決勝を前に雨は上がり、ドライコンディションでのレースとなりました。予選1位だったNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GTは、レースウィーク中のマシン交換のペナルティを受け5グリッド降格が告げられており、No.1 RAYBRIG NSX-GTは3番手からのスタートとなりました。昨日同様インディスタートでレースがスタート。3周目に1つポジションを上げることに成功します。その後DTM車両がタイヤトラブルでマシンパーツを破損。コース上に破片が落ちたために、この日初めてのSCが入りました。これで前方とのマージンがなくなりレースは振り出しへ。再びインディスタートでリスタートが切られます。15周を終えたところで、No.1RAYBRIG NSX-GTはルーティンのピットイン。タイヤを交換してコースへ復帰します。しかしわずか数周走行したところで、左リアタイヤがパンクしてしまいます。すぐに緊急ピットイン。その直後に2度目のSCが入りました。SC中のピットインは禁止されているため、SCが出る前にピットイン出来たことが不幸中の幸いでした。

4輪ともタイヤを交換し、SCラン中の隊列へ合流しますが、No.1 RAYBRIG NSX-GTは最後尾からリスタートすることになりました。リスタート後、各所でクラッシュがあり、一気に6台がリタイヤ。No.1RAYBRIG NSX-GTは7番手までポジションを上げます。この多重クラッシュを受けて本日3度のSCが入りました。この時点でレースは残り7分。SCランのままレースが終了するかに思われました。しかし、レース時間55分を終えたところでレースが再開することに。リスタート後わずか1周のレースになることが決定しました。監督から無線でそのことを聞いた山本選手は「まだ諦めないよ!!」と応答。最後のリスタートは通常のローリングスタートとなり、たったの1周で3台のパスに成功。一時は最下位まで落ち込みましたが、4位でチェッカーを受けました。

 

通常のレースウィークとは異なり、木曜日の練習走行から始まったDTM交流戦。なかなかタイムが伸びず苦しい時間を過ごしましたが、そこを乗り越えた結果RACE1では3位表彰台、RACE2では4位と好成績を掴むことができました。これも1年間築き上げたチーム力の成果だと思います。 これにて2019年のレース活動が終了となります。今シーズンも応援していただいた皆さん、本当にありがとうございました。来シーズンも引き続きよろしくお願い致します。